とと姉ちゃん 第12週 常子、花山伊佐次と出会う 第70回~第72回

甲東出版、富樫(笠原秀幸)が「社長が警察に捕まりました」と言うので、五反田(及川光博)は「どうして?」と聞きました。
富樫は「ユーモア特集の企画が、検閲に引っ掛かったんです。このご時世、笑える読み物を載せるなんて不謹慎だと。それを不服に思った社長が強く盾ついたものだから。検閲官を、怒らせてしまったみたいで」と説明します。

常子(高畑充希)が謝り、面会に行こうとするのを、五反田が「社長がいない間、いかにここを守るかに専念すべきじゃないか」と止めました。
富樫が「発売は延期か」と言うと、相田(兒玉宣勝)は「最悪の場合、発禁処分になるかも」と心配します。
五反田は「発売の許可が下りるとしても、何らかの訂正を求められる可能性は高い。どんな指示にも対応できるよう、回収しておいた方が賢明だ」と指示を出します。

青柳家、滝子(大地真央)が君子(木村多江)に工場宿舎について話してると、隈井(片岡鶴太郎)が打ち合わせから帰ってきました。滝子が質問しますが、隈井は奥歯に物が挟まったような言い方です。

清(大野拓朗)が帰宅すると、美子(杉咲花)が玄関で待っていて、滝子に清の帰宅を伝えました。
滝子は「工場宿舎の件はなかった事にするよ。隈井から聞いたよ。その宿舎、四畳半に4人が暮らす勘定の造りだっていうじゃないか。
そこに暮らす人間の事なんて、これっぽっちも考えちゃいないじゃないか!」

「これは青柳の仕事じゃない。うちは昔からずっと誇りを持って、たくさんのお客様の生活を支えてきたんだよ。そうやって青柳の看板を守ってきたんだ。そんなひどい所に大事な木材はおろせないよ」と怒ります。

すると、清は「いい加減にして下さい!
昔のようなやり方じゃ食べていけないんですよ。この非常時です。今までとは違うんです。先日お母さんが進めてた家づくりの事だって、あんな採算度外視の商売をしていても、店の首を絞めるだけなんですよ!」と言い返しました。
隈井が「女将さん、あっしも清さんに賛成です」と清の味方をしますが、滝子は「私は認めないよ」と譲りません。
清は席をたちました。

翌朝、常子は清に「引き受けちまったもんは仕方ない。工場宿舎の件はお前に任せるよ」と認めてくれます。
清が「ありがとうございます、お母さん。必ず店は守りますから、お母さんは病気を治す事に専念して下さい」と話しました。

甲東出版、雑誌をすべて回収し終わると、谷(山口智充)が戻ってきます。谷の右ほほが殴られたようにはれていました。谷は雑誌の発売は許可されたが、問題のあるページをすべて削除すると、花山(唐沢寿明)の挿絵のページを定規を当てて削除していきました。
ユーモア企画は全て削除です。常子たちは削除の作業を始めました。

昭和十六年十二月八日、みんなで朝食を食べていると、ラジオから「臨時ニュースを申し上げます。大本営陸海軍部、12月8日、午前6時発表。帝国陸海軍は、本8日未明、西太平洋において、アメリカ・イギリス軍と戦闘状態に入れり」と流れます。日本軍の真珠湾攻撃により、ついに太平洋戦争が始まったのです。

昭和十七年春、政府からの締めつけや検閲はより厳しくなり、甲東出版では国の顔色をうかがって、出版せざるをえない状況が続いていました。

甲東出版、常子がチャックした原稿を持って行くと、五反田は「こんな戦意高揚の退屈な読み物ばかりじゃ、読者もつまらんだろうと思ってさ」と言います。谷が「めったな事言うんじゃない」と注意すると、五反田は「いや、でも読んでみて下さいよ。愚痴も言いたくなりますよ」と言い、谷は「そうは言っても出版禁止になったら飯は食えん」とすっかり流されていました。

青柳商店、隈井は残っていた職人を送り出します。清は「私は情けない男です。お母さんから、この青柳商店の事を任せられたのに、結局、私一人では決めることができませんでした。200年の伝統を誇る、青柳商店の看板を背負うのに、私の器は、堪えきれなかったんです。これから私たちがどうするか、お母さんが決めて下さいませんか?」と頼みました。

滝子が「一体、何をだい?」と聞くと、清は「2か月後、深川の木材商は、個人営業を禁じられる事になりました。陸軍の下請けで、お国のための営業なら続けてもいいと、検討されているらしい。でも、それを拒むなら店を畳むしかない」と答えます。

医者が往診に来ました。滝子の前では「問題ないでしょう」と言ってましたが、君子と隈井だけに「さっきはご本人の前なのでああ言いましたがね、あんまり思わしくないですね」と話します。

君子がお寺で参拝していると、滝子が来ます。君子が「お母様!大丈夫なんですか?」と聞くと、滝子は「私のことを、祈ってたんだとしたら、やめとくれよ。こんなにピンピンしてるからねえ。祈るのがもったいないよ」と笑いました。

君子が「お母様は、お祈りされないんですか?」とたずねると、滝子は「祈りに来たんじゃないんだ。ただ懐かしくてねえ。最近やたらと、昔の事を思い出しちまって。こういうなじみの場所に、来たくなるんだ。ここには、君子と何度も来たねえ」と昔を思い出します。

滝子と君子が青柳商店へ帰ってくると、隈井が待っていました。隈井は「先ほど組合を通じて陸軍からの通達がありました。裏に工場があり、広さも立地も好条件なので、この青柳を個人営業の停止に伴い事務所として借り入れたいと」と言います。

滝子が「冗談じゃないよ。店は閉めないよ。陸軍の下請けとして店を続けていけるって話だったじゃないか」と怒ると、隈井は「どうやら陸軍のもとで営業が許されるって先日の話も、正式にまだ決まった話じゃないようです。深川の木材商は間もなくお国が全て廃業にするといううわさです」と話しました。

滝子が座って何か見てるので、君子が「お母様、どうされたんですか?」と声をかけると、滝子は「何だか昔の帳簿が気になってねえ」と答えます。君子が「お加減いかがですか?」と聞くと、滝子は「今日は調子がいい」と笑いました。

滝子、隈井、清が集まり、3人分のお膳にお酒が用意されています。隈井が「早速一杯やりやすか?」と聞くと、滝子は「その前に話を聞いておくれ。この青柳商店は、ここで看板を下ろそうと思う」と言い出しました。

清と隈井が驚くと、滝子「店を畳んで軍に貸し出す。このまま青柳を続けても、納得のいかない仕事をするのは…私には耐えられない。そんな事をするくらいなら潰した方がいいんだよ」

「私はあと1年ももたないだろう。最後くらい格好つけさせておくれよ。それに隈井だって、もう解放してあげないとね」と話します。

隈井が「ここを引き払って、どうなさるおつもりですか?」と聞くと、滝子は「木曽の得意先からいい療養地があるって聞いてね。向こうに引っ込もうと思ってるよ」と言いました。

清は「私も木曽に行きます。青柳がなくなるのに深川に残っても致し方ありません。木曽で仕事を見つけて、ずっとお母さんのそばにいます。情けない話ですが、私はお母さんに褒められる事だけを考えて生きてきたんだ。今更生き方変えられませんよ」と言います。

隈井が「だったらせめて木曽までお送りさせて下さい。あっしはこの青柳の番頭です。最後まで、務めさせて頂きます」と言うと、滝子は「最後に一芝居つきあってくれないか?」と頼んできました。

滝子は君子と三姉妹を集め、店を陸軍に貸し、木曽へ療養行くと発表します。そして君子たちには、隈井が手配してくれた目黒の借家へ移るように言いました。

美子が「嫌です。離れ離れなんて嫌です。私も一緒に木曽に行きます」と言うと、滝子は「勘違いしないでおくれ。私はこの青柳をやめる訳じゃない。ほんの一時、軍に貸すだけさ。戦争が終わったら、またここに戻って来て、またこの青柳をやる。そうしたらまた一緒に暮らせるんだ」と話します。
美子は笑顔で納得しましたが、常子は心配そうです。

青柳商店の表、美子は「おばあちゃま、これを見て下さい。浴衣です。まだ仕上げてません。今度お会いする時までに仕上げます。だから必ず帰ってきて下さい」と言うと、滝子は「ありがとう」と答えました。

滝子は「木材ってのは、今植えたものじゃない。40年50年前に植えたものが育って商品になる。だから植えた時は自分の利益にならないのさ。それでも40年後に生きる人の事を思って植えるんだ。次に生きる人の事を考えて暮らしておくれ」と話すと、常子、美子、鞠子(相楽樹)が「はい」とうなずきました。

滝子が人力車に乗って去っていきます。これが滝子の姿を見た最後になりましたとナレーションが入りました(泣)

東京、目黒へ引越します。小橋一家が4度目の引っ越しを終えた頃、海軍はミッドウェー海戦に敗北。日本は苦戦を強いられ始め更なる苦難の時代へ突入していくのです。常子は家訓を掲げてましたね。

連続テレビ小説 とと姉ちゃん あらすじと感想
連続テレビ小説 とと姉ちゃん キャスト

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