エール 119話 志村けんさんからの手紙
広松寛治(松本大輝)という作曲家志望の
青年が訪ねてきて、裕一(窪田正孝)に
インタビューします。
広松は日本の音楽の歴史を勉強する中で
裕一のことを知って、裕一がクラッシック
ではなく流行歌にどうして身を投じたのか
と質問してきました。
裕一は「最初は生きるためでした。
でも今はクラッシック、流行歌という区別
はありません。で、用件は?何か聞きたい
ことがあるの?」と言います。
広松は「古山先生を小山田先生に続く
日本の音楽の正統な後継者と認識して
います」と話すので、裕一は13年前の事
を思い出しました。
* 小山田先生からの手紙
小山田先生(志村けん)が亡くなる3日前に
書いた手紙を、秘書の猿橋(川島潤哉)が
裕一のところへ持ってきたのです。
裕一が小山田先生の手紙を読む形で
志村けんさんが回想シーンが流れました。
ずるい演出ですね。でもよかったです。
「君の音楽に触れるにつれ、ようやく私は
わかったことがある。私は音楽を愛していた
君は音楽から愛されていた。
今思えば、それが悔しくて恐ろしくて
君を庶民の音楽に向かわせたのだろう。
愚かだった。もしあの時、嫉妬を乗り越え
応援していたら、君はクラッシックの世界
で才能を開花させていたはずだ。
君がオリンピック入場行進曲を書くと
聞いた時、私は心の底からうれしかった。
死の間際、君のオリンピックマーチを
聞いた。音楽の深淵を知る曲だ。
期待に応えた君に、最大の賛辞を贈りたい。
ありがとう。最後に気はひけるが、どうか
私を許して欲しい。道は違えど音楽を通して
日本に勇気と希望を与えてきた同志として
今度は語り合いたい。私は先に逝く。
こちらに来たら、声をかけてくれ。
小山田耕三 」
猿渡が「どうか先生を許して下さい」と
頭を下げると、裕一は「小山田先生の本で
音楽を勉強してきました。感謝しかありま
せん。天国でお話するのが楽しみです」
と頭を下げました。
* 私の役目は終わった、次は君たちが!
広松が「なぜお元気なのに曲を書かれない
のか、その謎をお聞きしたい」と質問して
きました。
裕一は「毎日曲があふれてくるが、譜面
にするのは、まどろっこいんだ。私は人の
力になるための音楽を作ってきました。
だからもう僕の中にある音楽を僕だけで
楽しみたいんだ。ダメかな?私の役目は
終わったんだ。次は君たちが担ってくれ」
と広松の手を握ります。
* 今日はドラマの最終回
広松が帰ってから、音(二階堂ふみ)は
「熱意ある若者でしたね」と言うので
裕一は「ああ。彼らの世代がまた新しい
音楽を紡いでくれるよ。寒くないかい?」
と窓を閉めに行きました。
音は力なく「暮れゆく、暮れゆく」と歌い
はじめて「海が見たい。あなたと出会った
頃のように、歌を歌いたい」と頼みます。
裕一が「わかった」と音を支えて
2人で外へ歩き出すと、砂浜になって
若い頃に戻った裕一と音になりました。
GReeeeNの「星影のエール」が流れる中
笑顔の2人が、手をつなぎます。
裕一が「音、会えてよかった。君に会えな
かったら、僕の音楽はなかった。出会って
くれて、ありがとうね」と言うと
音は「私もあたなといられて幸せでした」
と笑いました。
やがて窪田正孝さんと二階堂ふみさんが
振り返って、カメラ目線になると
感謝の言葉を述べて、明日はNHKホールから
と案内がありました。ドラマは今日までで
最終回はコンサートのようです。
明日も楽しみですね。